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ソバ Fagopyrum esculentum は、タデ科 Polygonaceae 約45属1000種のうち、ソバ属十数種のうちの一種です。ソバと一口にいっても、いろいろな種類があるのですが、ここで取り上げましたのは、ただの「ソバ」。そうです、あの食用の麺を作る際のソバ粉を採る、「蕎麦」のことです。ソバは日本だけのものかと思われそうですが、実は東アジアからユーロッパにわたって、いろいろな方法で食されているそうです。ちなみにヨーロッパでは、おかゆとパンケーキにするんだとか(週間朝日百科「植物の世界」P7-203より)。さて、そのソバですが、先日、農工大学工学部キャンパスの脇をとぼとぼとあるいていると、突然白い花の大群に出くわしまして、なんだろうと眼を凝らすと、なんとソバだったのでした。こんなところになんでソバがまた? と思ったのですが、ソバはやせた土地にもどんどん生える非常に剛健な植物。成長も早く、日本でも二毛作が可能です。花期は東京では夏から11月半ばごろまでと、大変長い。今回はちょうど花期の終わりに近い時に、偶然、農工大のキャンパスの片隅に生えていたところを発見した、ということのようです。でもどこから種が飛来したのかは不明です。なお、この写真は11月上旬に撮影したものです。
ソバの原産地は日本ではなく、中国の雲南省という説が、学会では有力だそうです。日本には、朝鮮半島経由で伝わったとか(同上)。ふーむ、なかなか雄大な歴史を持っているんですね。でも、ソバの畑が、この白い花で真っ白に染まった風景は、なんとなく"日本固有のもの"と人に思わせる"風情"が感じられます。ソバ粉は、このソバの実の中の胚乳を利用したものです。ソバは、自分の花だけでは実をつけず、必ず別個の個体が二つあって、初めて受粉に成功し、実を結ぶ植物です(こういうのを、自家不稔性植物といいます)。主に蜂などの虫によって受粉がなされるのですが、それがソバの実の生産を不安定にさせる原因になっているんだそうです。ちなみに日本のソバ粉は、その大半が中国などからの輸入です。ソバからは蜂蜜もつくられ(黒っぽい色をしている)、蜂蜜源としても重要な地位を占めている植物のようです。

左の写真は、花の部分をアップしたもの。ちょっと写真が乱れています。失礼しました。
おしべが見えますが、これが、写真のものよりももっと長いものがあり、その両者との間で、受粉が行われ、ソバの実がなります。この写真の株単体では、ソバの実はできないのです。よくよく見ると、真っ白な花びらのようなものが見えますが、じつはこれはがく片です。この「花」のつくりは、タデ科に共通する特徴です。それはそうとして、このソバの花、なかなか綺麗だなあと思います。

このソバの葉の写真です。三角形に近いハート型で、かなり目立つ葉の形です。ソバには、ミヤマタニソバなど、いろいろ種類がありますが、このソバは、花が密集してつくことや、葉の形などから、ごく一般的なソバだと思われます。

最後に、このソバが群生しているところの写真をどうぞ。一面に白い"ソバ畑"になっていました。こんなソバの群落が、身近なところ(農工大キャンパスは我が家から徒歩10分の距離にあります)に発見できたというのも、何か不思議な感じがいたします。これも何かの縁だと思って、写真を載せることにいたしました。ご覧頂きまして、ありがとうございました。(了)

ホトトギス Tricyrtis hirta は、ユリ科 Liliaceae のうちホトトギス属18種のうちの一つです。ホトトギス属は東アジアに固有の群であり、なかでも日本に多くの種が集中して見られるとのことです(週間朝日百科「植物の世界」P10-133より)。なぜホトトギスと呼ばれるのかといいますと、「白地の花を染める紫色の斑紋が、鳥のホトトギスの胸にある斑紋に似ているから」(同P10-130)ということです。左の写真は近所の公道沿いにおそらく観賞用に植えられている株が花咲いているところを写真に収めたものですが、確かにその紫色の斑紋を見てみると、鳥のホトトギスに似ていなくもないかな、と思います。自生は、関東地方以西の太平洋側で、日本海側にはほとんど見られないようです。花は直径2-3cmで、割り合い密集して咲くので、花が咲くと目立つ植物です。花期は東京周辺では8月〜11月上旬まで。花を良く見ると、確かにユリ科の花を思わせるような筒状の花をしていますね。夏よりは秋にふさわしい、落ち着いたたたずまいの花のような気がいたします。写真の中心の花の右下には蕾が、その左には咲きかけの小さな花が見えます。

左の写真は、ホトトギスの花を真上から見たところです。真ん中の雌しべの頭は、三つに分かれていて、この属の学名 Tricyrtis の由来はここから来ています。この三つに分かれた雌しべの頭は、それぞれがさらに二つに分かれ、"柱頭"となります。こうすると花粉がつきやすくなるのでしょうか。ちなみにホトトギスの花粉は蜂が媒介するそうです(同P10-130)。

このホトトギスが密集して生えている写真をどうぞ。これは小金井市中町のあるお宅の公道沿いの植え込みに咲いていたものを撮影しました。おそらく意図的に植栽されているものと思われます。大事にされているのか、よく咲いていますね。花は茎に一列になって咲きますので、かなり見ごたえがあります。
ちなみに、ホトトギス属には、他に日本に自生しているものがいろいろありまして、高知県に自生するジョウロウホトトギス、和歌山、三重、奈良各県に分布するキイジョウロウホトトギス、神奈川県に成育するサガミジョウロウホトトギス、などがあります。これらジョウロウホトトギスの仲間の花は、ちょっとホトトギスのユリのような花とは異なり、筒状の花をしています。ジョウロウとは、気品のあるこの花を、「上臈」(じょうろう = 宮中に使える位の高い女官のこと。中世以降は遊女のことをも差す)のような形をしています。残念ながらこうした種は環境省のレッド・データブック(絶滅危惧種リスト)に載っている種だそうで、とても東京・小金井市で見かけることはできそうにありません。
なお、今回の花も、ユリ科の花のご紹介でした。ユリ科の花というのは、ユリに限らず、いろいろと身近なところに育っているのですね。私自身も、調べながらびっくりしている次第です〜 (了)

ヤブラン Liriope platyphylla は、ユリ科 Liliaceae のうちヤブラン属8種(日本には3種)のうちの一つです。主に林の中に自生するものですが、よく左のような斑入り種の園芸品種が、グラウンドカバーや、住宅の植え込みなどに使われていまして、都市部でもなじみ深い植物だといえましょう。細長くて先の尖った葉が、直接根元から密集して出て、こんもりとした株をつくります。花は9月頃から咲き始め、イネ科のような穂状の花をつけます。葉の長さは長いもので50cm以上になり、花も30cmに及ぶ長いものが付きます。

左上の写真のものは株の全景、左の写真はその花をアップしたもの。近所の公道に面した植え込みに咲いていました。秋という季節を彩るにふさわしい、綺麗な淡い紫色の花ですね。ちなみに、人々が愛でているこの状態の「花」は、実は上の方は花が開いている状態ではなく、蕾の状態で、下の方が蕾の開いた花の状態です。順々に下から咲いていくのですね。。

左の写真は、「斑入りヤブラン」が、密集して生えている姿を撮影したものです。近所の小金井第二中学校の表の植え込みに咲いていました。なかなかこうやって群生している姿を写真に収めると、見ごたえがありますね。この写真でも、多くの花はまだ開花前の蕾の状態です。あまり普段、蕾か花か、気にしてみているわけではないので分かりづらいのですが、よーく目を近づけて見ると、わかります。

もう一枚、「斑入りヤブラン」が一列に密集して生えているところの写真をご覧ください。これは小金井市本町の小金井第四小学校の表に咲いていたものを撮影したものです。秋の歩道をうまく飾ってくれていて、歩いていてとても爽快な気分になれます。学校の先生方に感謝しなければなりませんね。なお、ヤブランの近縁種には、これもよくグラウンドカバーや植え込みに使われる「ジャノヒゲ」「リュウノヒゲ」、野菜では「アスパラガス」などがあります。ユリ科の植物は、ほんとうに多種多様で、奥が深いです〜(了)

ミヤギノハギ Lespedeza thunbergii は、マメ科 Fabaceae 455属約17,000種のうち、ハギ属約40種のうちの一種です。ハギ属は、アジアと北アメリカの温暖な地方を中心に分布している草木で、茎か葉の小さいのが三つ出る、三出葉である点が特徴的です。ハギは、秋の七草として、「ハギ オバナ(ススキ) キキョウ カルカヤ オミナエシ クズ フジバカマ 秋の七草」という短歌で親しまれています。また、ハギは、万葉集にもっともよく出てくる花(141首)として知られ、日本の秋を代表する花であることも注目に値します。また、歌だけでなく、屏風絵、絵巻物、蒔絵、衣装などにも、ハギが描かれていることが多いとのことです。
実は、ハギというのは属名であって、ハギという個別の種があるわけではありません。左の写真のものは、小金井市中町にある「金蔵院」という真言宗のお寺の境内にあった、ミヤギノハギの花を撮影したものです。紫紅色の花が秋の空の下で、とても目を引きました。一つ一つの花の大きさは小さく、1cm-2cmほどでしょうか。マメ科の花に特徴的な、少し複雑な花弁の形をしていますね。これが大量に咲き誇っている姿はとても壮観です。ちなみに、このミヤギノハギは、宮城県の県花として1955年に指定されています。ただし、宮城県だけで見られるものかというと、そういうわけでもなく、全国で広く植栽が行われているようです。



シラハギ Lespedeza japonica は、ハギ属の一種で、白い花をつけます。こちらの方は、ミヤギノハギと違ってあまり枝は垂れず、横に広がるように張り出します。ミヤギノハギと同じく、お寺の境内に植栽されているところを撮影しました。これが参道沿いにずっと植えられています。白いハギの花の色が、夕暮れ時などには目に沁みて、とてもいい、落ち着いた雰囲気をかもし出してくれています。

左の写真は、このシラハギの葉の写真。幅がやや広く、先端がやや丸みを帯びる点が、ミヤギノハギと違うところです。

左はこのシラハギの全景。ミヤギノハギと違って、枝が横に張り出している様子がよくおわかりいただけるかと思います。これも花をたくさんつけている姿はなかなか壮観でした。ハギの花を存分に楽しんだ一日でした。
なお、シラハギは、種小名に「日本」をあらわす"japonica"という名前がつけられていますが、日本固有種なのでしょうか。種小名が"japonica"だからといって、日本固有種であると断定はできません。また今度、もう少し突っ込んで調べてみたいと思いました。

ヒガンバナ Lycoris radiata は、ユリ科 Liriaceae のうちの一属、ヒガンバナ属約20種のうちの一種です。ヒガンバナ属は、ヒマラヤ東部から中国雲南省、インドシナ北部、中国南部をへて朝鮮・日本に至る一帯に生息する、アジア固有の植物です(週間朝日百科「植物の世界」P10-56より)。中国の清の代には、すでに観賞用として栽培されていたそうです。そのうちの一種であるヒガンバナは、まさにお彼岸の季節に、日本の水田や寺、墓周りなどを赤く彩る植物として、広く知られています。なんと、日本全国で1,000を超える数の方言名を持つのだとか(前出P10-55)。いかに日本の秋を告げる花としてよく知られているかがわかります。
写真のものは、小金井市中町を流れる"野川"の近くの、ある駐車場で咲いている姿を写真に収めたものです。背丈は約30-40cm。花はご覧の通り、真紅の大輪。直径は10cm以上になります。ちょうど茎の中心から放射状に小さな花が付き、丸い花輪のような花のかたまりを成します(これを「散形花序」といいます)。秋の風景の中で、ひときわ目立つ真紅の花です。

左側の写真は、このヒガンバナの花を真上から撮った写真です。ちょうどまあるく花がついているのが分かることと思います。右側の写真は、偶然見つけたは白色の変種と思われるヒガンバナです。白いヒガンバナがあるとは、今日に至るまで私は知りませんでした。最初は、白いヒガンバナなどあるわけないだろうと思ったのですが、よく見ると花弁の形状がそっくりなので、ヒガンバナにまちがいないようです。こうして並べてみると、紅白の大輪がとてもよいコントラストを成して、なんだかとてもお目出たいような気分になります。

左はこのヒガンバナの花を接写したもの。花弁は細長く、縁が波打ち、反り返ります。そして中から雄しべが長く外に突き出ます。日本のヒガンバナは、遺伝的に種をつけない品種で、根で株を増やします。それに対して、中国にあるヒガンバナは、遺伝的に種をつけるものとつけないものの二種があります。縄文時代の昔、根を食べるための救荒植物として大陸から日本にもたらされたのではないかとの説があるそうです。ちなみに、ヒガンバナの根はそのまま食べると体に毒ですが、水にさらして毒を抜けば美味しくいただけるそうです(前出)。

最後にもう一度、紅白のヒガンバナの写真をどうぞ。このヒガンバナの花が終わる頃には、もうあたりはすっかり秋の気配となることでしょう。「暑さ寒さも彼岸まで」とは、よくいったものですね。来年は小金井市内に群生しているところがないかどうか、調べてみたいと思います。

ムクゲ Hibiscus syriacus は、アオイ科 Malvaceae 約90属1,500種のうちの一属、フヨウ属約200種の一種です。フヨウ属は、熱帯、亜熱帯を中心に広く温帯にも分布し、アオイ科のなかでも最も大きな科となっています。フヨウ属には、ここでご紹介するムクゲの他、花を観賞するフヨウ(花は淡い桃色が主)、ハイビスカス、その繊維をロープや製紙原料として用いられるケナフ(花は淡い黄色)などが含まれます。特にハイビスカスは、その花の大きさと華麗さから、夏の鉢花として、園芸品種が大量に市場に出回っています。
ここに掲げた写真は、東町のあるお宅の庭から公道にはみ出しているムクゲを撮影したものです。ムクゲは落葉性の低木で、高さは3mに達することがあるとのこと(週間朝日百科「植物の世界」P7-70より)。7月頃から咲き始め、夏いっぱい、その可憐な花を楽しませてくれます。写真のものはごく普通の白い花ですが、色は桃色をはじめ、いろいろな色のものがあるようです。花は一日でしぼんでしまう「一日花」ですが、枝の成長が速く、蕾も沢山つきますので、夏は毎日この花が楽しめます。この写真、ピントが甘く、今ひとつでした。失礼いたしました。

このムクゲの花の中央、雌しべと雄しべを接写したものです。美しい雄しべと雌しべですね。花弁の中心の紅がかった濃い桃色とのコントラストがとても良いと私は思います。雌しべと雄しべは、フヨウ属に共通する特徴を持っています。つまり、雄しべの基部が合着して一本の筒状になり、その筒から、多数の雄しべの「葯」(やく:雄しべの先端で花粉を持つ部分)を立ち上げます。また、雌しべはこの雄しべの筒に中につつまれる形になっており、先端が筒から突き出して、5つに分かれます。フヨウ、ハイビスカスもフヨウ属の仲間ですから、これらも基本的にはムクゲと同じ雄しべと雌しべの形をしています。
ただ、ムクゲはフヨウと異なり、雌しべの先端がまっすぐなのに対し、フヨウは先端部分がぐっと曲がりますので、その点で両者の見分けがつきます。また、ハイビスカスとムクゲとでは、雄しべの筒の長さが前者の方が断然長いので、その点で見分けがつきます。なお、「ハイビスカス」というのは、ブッソウゲ Hibiscus rosa-sinensis という原種からさまざまな交配を繰り返して生まれた園芸品種群を総称していう言葉です。

左はムクゲのつぼみと葉の写真です。葉は大きくても10cmで、フヨウのように大きくはなりません。また、フヨウの葉ように横に広い形にならず、縦に長い形になります。さらに、全体として三裂し、粗い鋸歯があり、葉の基部がくさび形をしている点が、フヨウやタチアオイなどと異なります。ハイビスカスの葉に似ていますが、ハイビスカスの葉はより大型です。

この2枚の写真は、このムクゲの園芸品種を撮影したものです。左のものが、白花のもの、右のものは、桃色の八重咲きの品種です。ムクゲと一口でいっても、いろいろな品種があるのですね。この写真は、小金井市・中町のあるお宅のコンクリート塀から公道にはみ出して咲いていたものを撮影しました。
最後に、白いムクゲの全景写真を二つどうぞ。逆光だったのと、花の後方側面からの写真ですのであまり華やかな写真にはなりませんでしたが、花がたくさんついている様子はお分かりいただけるかと思います。今度(来年?)はもう少しよいシャッター・チャンスを待って、より華やかな全景写真を撮りたいと思います。

タチアオイ Alcea rosea は、アオイ科 Malvaceae 約90属1,500種のうちの一属、タチアオイ属約90種の一種です。もともとは小アジア原産で、観賞用に世界中で広く栽培されているそうです(週間朝日百科「植物の世界」P7-91より)。花の色は白、桃、紅色が多いですが、他に黄色、紫色などもあり、変異が多いようです。園芸用の品種もいろいろと作出されているそうです。
タチアオイはその名の通り、茎を直線的に高く立てて成長し、その高さは2mにも達します。茎についた葉の脇から、1〜3個くらいの華やかな花を横向きに付け、茎の下のほうから上に向かって順々に咲いていきます。その姿は、花のあでやかさと相まって、非常に印象的で、一度見たらなかなか忘れがたいものがあります。
左は、小金井市本町のJR武蔵小金井駅に通じる小路(公道)沿いに植えられていたタチアオイが花開いているところを撮影したものです。花が横向きに、かつ割合平たく咲きますので、花全体の様子が視界に入りやすく、とても見ごたえのある咲きぶりになります。この花は地上約1.5mの地点に咲いていたものです。(この株の全体像を撮るのを忘れてしまいました。ご容赦くださいませ。)

このタチアオイの花を正面から見据えた写真です。紫がかった深いピンク色と中央の黄色がとても美しいコントラストを成しています。この花を見ていると、ムクゲ Hibiscus syriacus やフヨウ Hibiscuc mutabilis 、ハイビスカス Hibiscus rosa-sinensis etc. を思い出させますが、これらはどれもアオイ科の仲間なので、花の形も互いに似ているというわけです。花はハイビスカスやフヨウほど筒状にはならず、中央の雌しべも突き出すことなく、花全体が割りと平たいですね。また、中央の雌しべが先端で屈曲せず、まっすぐな点はフヨウと異なります。ムクゲとは、花も直立した茎の姿も似ているのですが、葉の形(後述)から明確に区別が可能です。また、同科のゼニアオイ Malva sylvestris var.mauritiana やハナアオイ Lavatera trimestris とも、花の様子が異なりますので、容易に見分けがつきます。

左はつぼみの近影。直径2〜3cmくらいのかなり大きなものです。割合、平たいですね。これが茎と葉の付け根から1-3個出てきて、花を咲かせます。全体に細かな毛に覆われています。

この2枚の写真は、このタチアオイの葉を移したもの。左側の写真では葉全体が大きく5裂していますが、右側の写真のものはまだ若い葉で、裂けていません。一般に、タチアオイの葉は3〜7裂し、葉柄が長く、葉の基部がハート型になります。葉の大きさも格別で、左側のものは全長20cm前後の大きなものです。それに対して、ムクゲの葉は、葉の基部がハート型にならず、くさび型となり、葉の上部でせいぜい2つ切れ込みが入る(すなわち3裂)だけです。葉の大きさもタチアオイのように大きな葉にはならず、大きくてもせいぜい10cmくらいです。この点を頭にいれておけば、ムクゲとの見分けは容易につきます。

最後に、3つの花が集まってついているところの写真をどうぞ。いろいろな図鑑の説明によれば、花は通常1-2個同時に付くとされていましたが、この写真では珍しく? 三つの花が同時に咲いていました。こうなりますと、一層この花の華やかさが強調されて、記憶にもよく残ります。
この株は路地に近所の方が植えたものと推察されますが、ちゃんと越冬するのでしょうか(去年はこの株は見かけなかった)。また来年どうなるか、見守っていきたいと思います。

サツキRhododendron indicumはツツジ科Ericaceae103属約3350種のうち、最大の属であるツツジ属約850種のうちの一種です。サツキとツツジは何がどう違うのか? と子供の頃に思ったものですが、サツキはツツジ科ツツジ属という大きな仲間のうちの一種なんですね。ただの「ツツジ」、という植物はありません。一方で、サツキは、「サツキツツジ」という呼び方もあるようです。東京では、低木の街路樹として、よくサツキと、"オオムラサキ"(大紫)Rhododendron pulchrum cv.Oomurasakiというツツジの一園芸品種の二つが、よく植えられています。オオムラサキは、大体4月の末頃に咲き出すのに対し、サツキは一足遅れて5月末から6月にかけて咲き出します。サツキの花は、大紫に比べて小ぶりで直径約5cm、朱色が強いのに対し、オオムラサキはその名の通り、紫色がかったピンク色になります。花弁は5つに分かれ、基部でつながっていて、ろうと状になっています。これは、ツツジ属の植物に共通して見られる特徴です。 フジWisteria floribundaはマメ科Fabaceae455属約17,000種のうち、日本固有種のフジ属の最も代表的なものです。春4〜5月に咲くその花は、見事な倒円錐状となって約1mほどの長さにまで垂れ下がります。日本では、古くから花が鑑賞の対象となり、その花が波打つように咲くことから「藤波」として、万葉集にも歌われてきました(万葉集には27首、フジを歌った歌が収められているそうです)。「当時の都である都(奈良・平城京のことか?)の野山には、フジの花が咲き誇っていたようだ」とのことです(週間朝日百科「植物の世界」P5-4より)。別名をノダフジともいいますが、これはかつてのフジの名所である摂津の野田村(現・大阪市)に由来した呼び方だそうです(前出)。
アブラナ Brassica rapa は、アブラナ科 Brassicaceae (Cruciferae) 約390属3200種の内の一種で、アブラナ属 Brassica に属します。科名は、 Brassicaceae が正式なのですが、 Cruciferae も間違いではありません。両方使っていいのです。国際植物命名規約では、属名に -aceae を付けて科名とする、との規則があるのですが、アブラナ科の場合は、花が十字状の四弁花であることをキリストの磔刑の十字架(crucifix)に見立てて慣習的に Cruciferae が科名として使われており、現在に至っている、というわけです。こうした属名によらない科名は全部で8科あるそうです(週間朝日百科「植物の世界」P6-171より)。 ヤブツバキ Camellia japonica は、ツバキ科 Theaceae 約28属600種の内の一種で、ツバキ属 Camellia に属します。種小名の"ヤポニカ" japonica の名が示すとおり、ツバキ属の中では日本と日本の周辺にしか見られないもの。観賞用や庭木・生垣などとして栽培もされますが、もともとは野生に自生しています。分布の北限は青森県とのことで、関東では開花は3月頃ですが、青森県で花が開くのは4月頃のようです。春に咲く木という意味で、「椿」の漢字が当てられています(週間百科「朝日百科「植物の世界」P7-134より)。 ウメ Armeniaca mume は、バラ科 Rosaceae 約100属3000種の内の一種で、アンズ属 Armeniaca に属します。種小名の"ムメ" mume は、江戸末期に来日して長崎のオランダ商館に滞在し、オランダ政府の命を受けて日本の植物を収集したシーボルト(小学校では6年の社会科の時間に、西洋医学を日本にもたらした人物として取り上げられていて有名ですね)が、和名の"梅"にちなんでつけたものです。ただし、実は日本原産ではなく、原産地は中国。日本には古くに渡来し、すでに万葉集の時代には庭園等に植えられて鑑賞の対象となっていたそうです。万葉集にはウメを主題にした歌が118首読まれており、植物を主題にした歌としてはハギの141首に次ぐ多さだということです(以上、週間朝日百科「植物の世界」P5-84より)。 カンツバキ Camellia × hiemalis は、ツバキ科 Theaceae 約28属600種の仲間です。先月ご紹介したサザンカとは同じ科で、お互いに兄弟みたいなものです。サザンカ同様に常緑樹で、大体1月頃から咲き始め、3月頃まで咲き続けます。花の少ない冬季に咲く花として、日本ではサザンカと共にいろいろな品種が作られ、昔から親しまれてきました。 サザンカ Camellia sasanquaは、ツバキ科 Theaceae 約28属600種の内の一種です。常緑樹で、11月下旬から咲き始め、年末頃をピークに、1月末くらいまで咲き続けます。ツバキとともに、花の少ない冬の花として、日本では昔から親しまれてきました。サザンカは、日本固有種(種小名も"sasanqua"となっていますね)で、高さ10メートルにも達するものもあるとか(週間朝日百科「植物の世界」P7-138より)。ツバキと異なり、花弁と雄しべがばらばらに散ることから、ツバキとの見分けは容易です。ただし...12月〜3月にかけて咲く八重咲きのカンツバキや、4月頃まで咲くハルサザンカとの見分けは、正直申し上げまして、私には難しいです。この写真の花は、花弁がばらばらに散るのでサザンカなんだろうとは思いますが、八重咲きなので、カンツバキの白花種ではないか?と言われると、んー、そうかなあ、と、ちょっと心もとないのです。ま、ツバキとサザンカを掛け合わせた園芸品種も沢山つくられていますので、写真のものは、サザンカの八重咲き品種ということにしておきましょう。花の色は、サザンカ本来の白色をしています。なお、サザンカの本来の花は、花弁が5〜6枚です。写真の花は、自宅近くの小路脇に、業者さんが植えている木が花開いたものを撮影したものです。 キンモクセイ Osmanthus fragrans var. aurantiacus f. autantiacus は モクセイ科 Oleaceae 約30属600種の内の一種です。常緑樹で、ちょうど今頃、葉腋に橙色の小さな花を密集して咲かせ、甘いなんともいえない良い香りを漂わせています。街角の植え込みや、一般住宅の庭木などにも沢山植えられていますので、この時期私が住んでいる中町は、ちょっと歩くとすぐこの甘い香りに出会えます。この甘い香りに夜歩いている時にふっと出会うのはまさに「いとをかし」。ただ、花期が短く、一週間もすれば盛りを過ぎてすぐ散ってしまうのが残念です。散ったあとは、付近の路面が花弁でいっぱいに埋め尽くされます。それを眺めるのも、また一興ですね。 キョウチクトウ Nerium indicum は キョウチクトウ科 Apocynaceae 約250属のうちの一属、キョウチクトウ属4種の内の一種です。キョウチクトウは「夾竹桃」と書き、花はモモのイメージ通りの淡いピンクの花を咲かせます。「夾竹桃」は夏の季語でもあり、日本人にもなじみの深い植物ですが、原産地は種小名"indicum"が示すとおり、インド!! 夏の暑さに強いのはわかるとして、冬もマイナスの温度に耐える、剛健な常緑樹です。東京の夏の炎天下でも、ちゃんと花を咲かせてくれる、なんともありがたい植物です。 キバナコスモス Cosmos sulphureus は キク科 Asteraceae 約1200属23,000種のうちの一属、コスモス属約25種の内の一種です。もともとはコスモス Cosmos bipinnatus と同様、メキシコ原産ですが、現在は他のコスモス属の種とともに自生地を世界中に広げているそうです(週間朝日百科「植物の世界」P1-132より)。園芸品種も豊富です。ここに掲げた写真は、一重のキバナコスモスで、中町の「はけの道」沿いの第二中学校近くに野生化していたものを撮影したものです。高さ約50cm、花の直径は約5cm。 フヨウHibiscus mutabilis は アオイ科 Malvaceae 約90属1,500種のうちの一属、フヨウ属約200種の一種です。中国原産ですが、古くから日本でも栽培されているとのこと(週間朝日百科「植物の世界」P7-68より)。フヨウ科には、ハイビスカスやムクゲなど、華やかな夏の花が多いですね。特にハイビスカスは鉢花として、この時期園芸店の店頭によく並びます。 サルスベリLagerstroemia indica は ミソハギ科 Lithraceae 約26属約580種のうちの一種です。もとは中国原産ですが、江戸時代初期には日本にやってきていたとのこと(週間朝日百科「植物の世界」より)。街路樹としてはあまり利用されている例を見かけませんが(一度京都に旅行した時に、市内でサルスベリの並木道をみた憶えたあります。また、国分寺市にもサルスベリの並木道があります)、庭園樹としてはよく見かけます。小金井市内では、東町にある自動車教習所の中に沢山植えられているのが、中央線の車窓から見られますし、東町踏み切り脇のスーパーの入り口にも一本植えられています。
エンジュ Sophora japonica は マメ科 Fabaceae 約455属17,000種のうちの一属、クララ属 Sophora の一種です。エンジュは街路樹によく利用されていますが、左の写真は中町の公道沿いに一本だけぽつんと立っていたもの(下の写真)の花をアップして撮ったものです。種小名 japonica から察すると、日本固有種かと思いがちですが、実は中国原産で、古い時代に日本にもたらされたとのこと。中国では高貴な木とされ、周の時代に朝廷の庭に三本のエンジュを植えて大臣の座る位置を示したとのことです。エンジュの漢名・「カイ(キヘンに鬼と書く)」は、高官の地位を示すようになったそうです。(週間朝日百科「植物の世界」P5-36)。
キンシバイ Hyperikum patulum は、キンシバイ科 Clusiaceae 50属約1,000種(週間朝日百科「植物の世界」P7-162より)の一種です。
キンシバイの葉は、ちょっと肉厚で、被針形をしており、全縁で十字対生(対生するのですが(上の写真)、1回毎に90度葉柄の出る方向が互い違いに出ること。茎の上から見ると十字形に見えます)します。ただ、若い茎には、十字に見えず、ただ平べったく対生しているようになっているものもあります(下の写真)。若い葉は黄緑色ですが、古い葉は深緑色で、真ん中の白い筋が目立つようになります。
アジサイの葉は、冬は枯れて、茎が丸出しになり、株全体も薄茶色の丸坊主の姿になってしまいますが、春先からみるみるうちに新緑色の葉を付け、花が咲く梅雨頃には大きな株に成長します。その毎日の葉の成長を楽しく観察しながら出勤している私です。
左の写真は、この紫陽花の株の全景。沢山花をつけて、素晴らしい眺めを呈しています。この花も、1-2週間で終わりです。癒しのひと時をありがとう、と言いたいところです。
7月中旬の週末の夕方、郵便ポストの脇に置き去りにされたかのように咲いているオシロイバナ。ちょっと写真が小さいですが、見えますでしょうか? 花の色はこの赤が一般的です。 休日にこのフジの花の下で上を見上げると、大空の青さと相まって、とても癒されます。
フジ属には他にこれも日本固有のヤマフジWisteria brachybotrys、中国原産のシナフジWisteria sinensis等がありますが、蔓の巻き方(左巻き)、花の大きさなどからして、普通のフジでしょう。
左は、小金井市役所前の「連雀(れんじゃく)通り」沿いに植えられていたサツキを撮影したものです。

サツキは、もともと山中の渓谷沿いに育つ低木で、岩の隙間に根を下ろす能力が高く、洪水にも乾燥にも耐える植物です。こういう植物のことを、まとめて"渓岸植物"と呼びますが、サツキもその仲間です。このサツキの、過酷な環境に耐える強い性質が、街路樹として多用される理由の一つになっているものと思われます。左の写真は、小金井市役所前の連雀通り沿いに咲き誇るサツキの姿を撮影したまのです。歩道と車道の間に、ずらりと株が植えられていて、一斉に咲いている姿はとても美しく、東京のアスファルトとコンクリートで覆われた街角を華やかに飾ってくれています。

左はサツキの葉の近影。長さ3cmくらいの小ぶりな、針のような形をした葉(こういう葉の形を「披針形」といいます)で、先がとがり、両面に硬い毛が生えています。大紫の葉の形も披針形ですが、サツキよりも一回り大きく、色もサツキは濃い緑色ですが、大紫は黄緑色をしていますので、見分けはすぐに付きます。

左側の写真は、近所に植わっていたオオムラサキを撮影したもの。この株はちょっと紫色の様子がうまく出ていませんね。本当はもっと紫色っぽい感じになります。花はサツキより一回り大きく、直径7cm-8cmくらいの大型なものになります。大体サクラの花が終わった4月下旬から咲き始め、5月中旬くらいまで咲き続けます。春の東京の街路を彩ってくれる、代表的な街路樹の一つです。都会の冬の寒さや排気ガスなどにも耐える、剛健なツツジです。
一方、右側の写真は、花弁が白色で、雨が降ったりすると、透き通ったような白さが一層際立ちます。"若鷺"(わかさぎ)という品種に似ていますが、若鷺の場合は花弁に細かく朱色の粉を吹いたような模様が出るのに対し、本種ではそういう特徴は見られませんので、若鷺ではないと思われます。全体が白色で花弁の先が少しちぢれたようになっている点は、"峰の松風"という品種のように思われますが、確実なことは私にはわかりません。ご容赦下さいませ。

左は、近所のマンション沿いに植えられていたツツジの園芸品種で、薄いピンクの地に朱色の筋が入った模様のもの。オオムラサキから作られた、"曙"という品種だと思われます。これも市街地に時々植えられているのを見かけます。

左の写真は、オオムラサキ(大紫)と"曙"が混植されているところを撮影したものです。かなり広い面積に多くの株が植えられていて、壮観でした。
ツツジの園芸品種は江戸時代から盛んに作出されて現在に至っています。上にご紹介したオオムラサキも園芸品種の一つで、ヒラドツツジ Rhododendron pulchrumとよばれる種の、一園芸品種です。何と何を交配させてできたのかは諸説あり、定かではないようです。ちなみに、ヒラドツツジは、長崎県平戸市の武家屋敷の裏庭に植えられたケラマツツジやモチツツジなどの母体から自然交配によって生まれたもので、その園芸品種は現在約200種あるとのことです(週間朝日百科「植物の世界」P6-124より)。
フジ Wisteria floribunda 2008/05/20

左に掲げた写真は、ジャノメミシン工場跡地の公園(というより「広場」かな)の脇に2003年頃に植えられたもの。毎年見事な花を咲かせてくれますが、今年2008年春も昨年にもまして素晴らしい花を咲かせてくれました。まさに「藤波」というに相応しい咲き方で、2週間くらい咲き続けていました。この株の写真は、昨年の7月にも、2004年春の撮影のものと2007年春に撮影したものを載せていますので、それとあわせてご覧下さいませ(→2007/7/30 フジをどうぞ)。

左はフジの花の近影です。フジの花は、直径2cmくらいの花が中心の軸に沿ってたくさん集まって穂(花序(かじょ)といいます)を成して下に垂れる形になり、その上の方から下の方に向かって順々に咲いていきます(上の方が咲いている間は、下の方はまだつぼみの状態です)。一つの花序に大体100個くらいは花がつくようです。この花序が大量に下垂している姿はまさに"壮観"。私はこのフジが野生しているところを見た事がないので残念ですが、図鑑をみると、広い範囲にわたってフジの花が咲き誇っている写真が載っていて、ロマンをかき立てられます。
フジの花は、いくつかの異なる形をした花弁からなっていますが、これはマメ科の花の特徴ですね。フジでは特に向かって上半分に付く写真で丸く見えている花弁(これを旗弁といいます)が立ち上がって大きく開くので、花自体も大変見ごたえがあります。

左はこのフジを下から見上げた全景写真。たくさん花序が下がっている様がおわかりいただけるかと思います。公園に植えてあるこのような小さなフジの株でも、野生の「藤波」を彷彿とさせてくれますね。
フジは花を観賞するだけでなく、繊維が丈夫なので、古くはこの繊維を取って藤布(ふじぬの)とし、麻や絹が普及するまではよく衣類に用いていたそうです。また、近年まで、畳のへりの部分にも使われていたとか(前出P5-2)。
ちなみに、フジは「樹木」ではなく、「つる」性の植物で、ひげを出してどんどん他のものに絡みつきながら成長して行きます。普通、樹木の幹には形成層と呼ばれる部分が一つしかなく、そこが成長して幹がだんだん太くなっていくわけですが、フジは形成層が一つだけではなくて何層にも重なって存在します。そして、それらがそれぞれ同時に成長していきますので、フジの幹の太り方はものすごく速い。また、幹の一部が腐食しても他の部分が生き残っていれば、そこからまた成長を繰り返すことができます。しかし、こうしたフジの急成長する幹は、必然的に柔らかいので、公園などに植えられている藤の幹(より正確にいうと、最初つるだった部分が成長とともに木質化して木のようになった部分)に乗って体重をかけると折れる可能性が高い。ですので、お子さん達が公園などでフジの木に上り下りしている姿を見かけられたら、「折れやすいので危ない」と、注意してあげた方がよいでしょうね。
こうした、形成層上の特徴に加えて、フジはつる植物としての特徴も持ち合わせています。つるは長さが何メートルにも及ぶ長大なものに成長しますが、このつるに水と栄養を送っているのが、つるの内部にある「導管(どうかん)」と呼ばれる管状になっている部分。この導管の直径が、フジは他の植物に比してとても大きく、0.5mm(同じマメ科でも低木のヤマハギの導管の直径は0.1mmくらい)。ということは、導管の断面積は、フジはヤマハギの25倍もあるということ(前出P10-159)。こうした大きな直径の導管は、水を高速で根からつるの先端部に届けるのに大変適した構造になっているわけですね。
さらに、フジは秋になると、さやに入った大きなマメをつくります。私が昔福島県に住んでいたころ、幼稚園の砂場の上にこのフジが植えてあり、秋になるとマメがなるので、それを取ってよく遊んだ記憶があります。フジを見上げているとそのころの記憶が蘇ってきて、とても懐かしいです。
アブラナ Brassica rapa 2008/05/14
写真は、アブラナの花の近接写真。「ナノハナ」とも言われ、
春の代名詞になっていますよね。この種子からは菜種油が取れまして、日本では古くから灯火の源として使われてきました。アブラナという名前もここから来ています。深い黄色の、十字状の四弁花が見事です。この花をみると、ああ、春だなあと、なぜか福島県いわき市に住んでいた小学校低学年時代の春のことを思い出します。畑にこの花がいっぱい咲いているのを横目に見ながら、細い山道を友達と一緒に歩いて、2時間かけて家まで帰ったっけな、と。ちなみに、今植物油として使われているのは、このアブラナではなくて、同属だが別種の「セイヨウアブラナ」 Brassica napusだそうです。

左はアブラナの茎と葉の部分の近影。葉は茎を抱くようにつきます。また、茎も葉も同じ、不透明でつやのあまりない黄緑色をしています。
アブラナには葉や根を野菜として用いる変種がたくさんあります。カブ var. glabra 、ハクサイ var. amplexicaulis 、ノザワナvar. hakabura 、コマツナvar. perviridis 、ターサイvar. narinosa などがその例です。また、近縁のアブラナ属の別種としては、キャベツ Brassica oleracea var. capitata 、カリフラワーvar. botrytis 、ブロッコリー(カリフラワーに同じ)、メキャベツvar. gemmifera 、ダイコン Raphanus sativus などがあります。また、カブの改良種としては、チンゲンサイvar. chinensis があります。こう見てくると、スーパーで売られている野菜のかなりの部分は、実はアブラナの仲間なのだ、ということがおわかりいただけるかと思います。ただし、レタスは、形はキャベツに似ていますが、キク科の Lactuca sativa で、キャベツとは何の関係もありません。サニーレタス、グリーンレタスはレタスの栽培品種です。スーパーの野菜売場も、どれがどれの仲間かな? と考えながら見渡してみると、なかなか感慨深いものがあります。
また、最近「青汁」が健康飲料と称して流行っていますが、これはキャベツの野生型にもっとも近いケール Brassica oleracea var. acephalaを原料の主成分としているものが多いようです。このケールというのは、キャベツと違い、葉が玉のように巻かず、平たく開きます。ただし、このケールも野生種ではなく、栽培品種です。キャベツの完全な野生種と思われるものは、オレラケア・オレラケア Brassica oleracea var. oleraceaなど、数種類がトルコからヨーロッパにかけて認められているそうです。
最後にアブラナの「お花畑」をどうぞ。こんな場所が東京・小金井市にあるのか? とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、実はこれは写真では大きなお花畑に見えているだけで、縦横数メートルにわたって野生化しているものを、さも「お花畑」のように写真を撮ってみただけのものです。しかし、これだけの群生でも、十分にアブラナの花の風趣が楽しめます。
ツバキ (ヤブツバキ他) Camellia japonica 2008/03/24

写真の花は、この野生種のヤブツバキの花です。本当はこんなに平らに花びらは開きません。もう少し、すぼまった形をしています。この写真の花はもう落ちる直前のもののようで、そのため、花弁が比較的平らに開いているようです。花の色はきれいな紅色。緑色で光沢のある葉に赤が映えます。

ヤブツバキの花の、ちょうどいい「見ごろ」の花。先に述べたとおり、あまり花弁は平たく開きません。この姿がなかなか奥ゆかしくて、いいんですよね〜 花弁の株は普通五枚です。

このヤブツバキの全景写真。高さは約2.5m、幹の直径は約10cm。ヤブツバキは古株になると高さ15mにも達する高木です。ツバキの木は古くから日本人の生活とも関係が深かったようで、材は堅いために武器として使われたり、不老長寿の木として祭祀で使われたりしていたようです(前出)。万葉集にもツバキが読まれている歌「あしひきの 八峰(やつお)の椿 つらつらに 見とも飽かめや 植ゑてける君」があります。また、飲用の"茶"は、ツバキの仲間の一つ、チャ Camellia sinensis とその一族ですね(私は、両親が静岡県出身ということもあり、緑茶を飲むのが大好きです)。写真のヤブツバキは、小金井市郵便局本局の周辺に植わっていたものです。ちゃんと"ヤマツバキ(= ヤブツバキ)"という札が、説明書と一緒に掛かっていました。小金井郵便局本局にお出かけの際にお時間ございましたら、出入口の周囲の植え込みをちょっと探してみてくださいませ〜

この写真は、ヤブツバキの花が寿命尽きて、地上に落ちている様子をとらえたもの。ツバキは、同属のサザンカと異なり、花弁が一枚ずつ散らず、花が丸ごと落ちます。写真のちょうど中心付近に、落ちたヤブツバキの花がご覧いたがけると思います。(なお、サザンカについては、花編「サザンカ」2008/01/05をご覧下さい。)
日本に自生しているツバキとしては、ヤブツバキの他に、ユキツバキ Camellia rusticana がありますが、これの野生している姿は日本海側の北陸地方から東北地方にかけて見られます。高さはヤブツバキと違って1m〜3mと低く、花も平たく開きます。多雪地帯の雪に耐えるように形態が変異したもののようで、ヤブツバキとの間に交雑種が出来ることから、分類上はヤブツバキの亜種(この場合、分類名は Camellia yaponica ssp. rusticana となります)という位置づけが"妥当"ではないか、とのことでした(前出P7-137)。

ツバキにはたくさんの園芸品種がつくられています。写真のものは、中町を散歩していた時に、たまたま公道に枝が突き出ていて、その先にツバキの花が咲いているところを発見したので撮影したものです。白にピンクの筋状の斑入りのものと、八重のピンク色のものとを、写真に収めることができました。品種名はよくわかりませんが、白にピンクの斑入りのものは「絵日傘(えひがさ)」か? 八重のピンクのものは、八重咲き品種の中国産・トウツバキ Camellia reticulata との交配種か?
ちなみに、トウツバキは、中国・雲南省では900年以上にわたって栽培され、100種以上の園芸品種が雲南省西部からミャンマー国境に近い「騰衡」郊外の村に自生していて、さながら"ツバキの生きた博物館"のようだとか(前出P7-141)。一度現地へいって、見てみたいですね〜
ウメ Armeniaca mume 2008/03/03

ウメは落葉高木で、高さは3〜5m。早春(東京では2月の下旬頃から咲き始める)に花を付けます。花が咲いている時には、葉はまだ出ていません。花は五弁ですが、園芸品種によっては五弁以上もの、八重咲きのものもあります。花は、枝の元から先端部分までまんべんなく付き、一つの花芽に一つの花が咲きます。この、一つの花芽に一つの花が咲く点は、同じバラ科のスモモ属 Prunus や、サクラ属 Cerasus が、一つの花芽から複数の花を咲かせる点と異なります。花の色は、万葉集の時代は白でしたが、そのうち紅梅が出て来ました。「学問の神様」であり「天神様」としても祭られている有名な平安時代の貴族、菅原道真が、901年に大宰府に流される時に読んだ歌 "東風(こち)ふかば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ" の「梅」は、紅梅です。
この写真のウメは、JR武蔵小金井駅から東に約150mほど行った道端に植えられていたものを撮影したものです。白梅ですが、品種まではわかりません。日光を受けて花弁が淡く透けて見えるのがとても新鮮です。
左の写真はこのウメの花を付けた枝が密生している様子を撮影したものです。地上50cm位のところに咲いていました。こうして見てみると、ウメの花がたくさん咲いている様子はなかなか気持ちのいいものです。
これは上記の白梅がある場所からすぐ近くの私有地に植えられていたウメを公道から撮影したもの。紅梅ですね。剪定はあまりされておらず、自然に枝が広がっている株のようです。高さ4mくらいでしょうか。2月下旬から花を咲かせています。ただ、近くまで寄れなかったので、本当にウメかどうか...ただ、アンズなら開花は3月中旬以降、モモは開花が4月なので(「桃の節句」は旧暦の3月3日で、これは新暦の4月初旬にあたります。現在ひな祭りに合わせて売られているモモの花は、わざと3月3日に合わせて咲くように商業的に開花期を調整して生産されているものです)、たぶんウメで間違いないのではないでしょうか。
カンツバキ Camellia × hiemalis 2008/02/05

カンツバキは、サザンカと、全国の山林に自生するヤブツバキ Camellia japonica との交雑種で、栽培により生み出されたものらしく、「野生系統は知られていない」とのことです(週間朝日百科「植物の世界」P7-139より)。カン「ツバキ」と、ツバキであるかのような名前がついていますが、花弁はツバキとは異なり、一枚づつ散ります。この点、サザンカと同じです。また、八重咲きである点や、平たく開く点もツバキとは違います(ツバキの花はあまり平たく開きません)。
写真のものは、JR武蔵小金井駅から東に約100mほど行った道端に植えられていたものを撮影したものです。私は毎年冬になると、このカンツバキが寒さに耐えながら咲いては散り、散っては咲くのをとても楽しみにしています。なお、カンツバキやサザンカには園芸品種がたくさんあり、江戸時代にはすでに300種に近い品種があったそうです。この写真のカンツバキも、園芸品種の一つなのだと思いますが、いろいろ図鑑を見てみると、「立寒」という品種のようです。また、先月ご紹介したサザンカは、「富士の峰」という品種に似ています。ただ、どちらにせよ、外観だけで品種まで特定するのはなかなか困難なようです。
左の写真はこのカンツバキの全景写真です。全高約4m。幹の直径は10cm程度でしょうか、高さに比してそう太い幹ではありません。写真の左端に黒っぽい色をした金属のフェンスが見えていますが、このフェンスは、道路とカンツバキが植えられている土地との境界に沿って立てられています。その道路は、JR武蔵小金井駅に直線で通じていまして、通勤によく使われる道でもありますので、この写真を見て、「ああ、あそこに植わっている木だな」とお分かりになられる方もいらっしゃるかもしれませんね。
これはこのカンツバキの葉の近影。全長約3-5cmとかなり小さく、互生で、枝全体に満遍なく付きます。縁に鋸歯(ぎざぎざ)がありますが、この点はサザンカやツバキと同じです。ちなみに、サザンカの葉の主脈上と若い枝には細毛がありますが、ツバキにはありません。カンツバキはサザンカに近く、僅かに細毛が認められますが、この写真ではちょっとわかりませんね。観察にはルーペが必要です。
サザンカ Camellia sasanqua 2008/01/05


左の2枚の写真はこのサザンカの全景写真です。全高4〜5m。木の直径は10cm弱くらいでしょうか。小路の片側にずらりと植えられたサザンカの木が、大量に花を咲かせていて、なんだか雪でも降ったかのような、素晴らしい眺めになっています。この小路を歩くと、サザンカの花の、ふわっとした微妙な香りがします。ああ、また今年もちゃんと花を咲かせてくれたかと、感慨深いものがあります。毎年このサザンカが花をつけるのを家族で楽しみにしています。カンツバキは、サザンカと違ってあまり縦に伸びず、横に広がる、というようなことをどこかで読んだ気がしますが、ちょっと漠然とした見分け方なので、私にはよくわかりません。ご容赦くださいませ〜
キンモクセイ Osmanthus fragrans var. aurantiacus f. autantiacus 2007/10/14

キンモクセイは、もともとギンモクセイ Osmanthus fragrans var. fragrans という種が中国からベトナムにかけて自生し、それから栽培品種の一つとして日本で栽培化されたと考えられているようです(週間朝日百科「植物の世界」P2-202より)。図鑑の中には、ギンモクセイを「キンモクセイの白花のも」としているものがあるようですが、本当に白い花を咲かせるのは、「シロモクセイ」 Osmanthus fragrans var. aurantiacus f. leucanthus なんだとか。いろいろ世の中ではこの辺りが混同されているようです。そんな混同振りも、この花の美しさゆえのもの、と考えれば、まあそれはそれでよし、という感じですね。この花は、近所の街路樹として植えられているものを撮影したものです。

このキンモクセイの全景写真。全高3〜4m。全体を丸く刈り込むのが一般的な手入れの仕方のようで、そのほかの野生的な姿をさらしている株には、あまり街中でお目にかかったことがありません。今度、野生化している状態の株を探してみようと思います。

葉は全縁で楕円形ですが、この種特有の、ちょっとしわが全体によったような形になります。中心に葉脈がありますが、そこから周辺にむけて、それぞれがほぼ平行に側脈が出ます。この側脈は、葉の縁に達せず、途中で消えて見えなくなります。この形を覚えておくと、花が咲いていない時期でも、すぐにキンモクセイの仲間だとわかります。
キョウチクトウ Nerium indicum 2007/08/22

この写真は、まだ梅雨だった7月17日に、中町の中央線沿線沿いのフェンスに張り付いているようにして自生していた姿を撮影したものです。中央線が高架化されると、このキョウチクトウも伐採されてしまうのでしょうか...毎年夏にこの木が花をつけるのを楽しみに通勤していたのですが...今後の運命が気になります〜

キョウチクトウの葉は輪生で、「夾竹桃」の名が示すとおり、タケの葉に似て細長く、スマートな姿をしています。中央に一本、葉脈が入っているのが目立ちます。
キバナコスモス Cosmos sulphureus 2007/08/18

夏の花として、マリーゴールドやハイビスカスと並んで人気のあるキバナコスモスですた、こんなところに自生しているとは思いもよらず、得した気分になりました。コスモスが咲く頃になったら、小金井市内でコスモスが自生している場所を探してみたいと思います。そのときに、コスモスとキバナコスモスについて、もう少し突っ込んで調べて、写真とともにupしたいと思います。


キバナコスモスの葉は対生で、羽状に切れ込みが入ります。野菜の春菊を思わせる葉です。
フヨウ(芙蓉) Hibiscus mutabilis 2007/08/7

ここに掲げたフヨウの写真は、連雀通り沿いに野生化していたものを撮影したものです。いや〜見ているだけで涼しい。いい花です。


葉は切れ込みが入り、五角形をしています。結構大きい葉で、縦横各15cmはあるでしょうか。フヨウ科は多くが低木・草本で、高木はほとんどありませんが、我が家は日当たりが悪いので、ハイビスカスなど、フヨウ科の花は育てられませんが、こんなところに野生化しているなんて、思いもよりませんでした。ちょっとお得な気分でした。
サルスベリ(百日紅) Lagerstroemia indica 2007/08/6

ミソハギ科は草本、低木、高木となんでもそろっていますが、生息の中心は熱帯・亜熱帯で、温帯の日本には少ないようです。こんどミソハギ(野草です)を小金井市内で探してみたいと思います。

とにかく暑い夏にサルスベリの花が樹幹いっぱいに咲いた姿は壮観です。左の写真は、中町の農工大通りから南へ少し入ったところの公道沿いの私有地にみごとに咲いていた姿を撮影したもの。色が完全なピンクでなく、紫がかっています。私はこの色のサルスベリが一番好きです。

サルスベリの葉は対生して、全縁。鋸歯はありません。長さ4-6cmと小さめの葉になります。我が家にも小さな苗木が一鉢ありますが、それは高さ20cmとまだ若いので、葉も全長1cm程度と小さいです。
エンジュ Sophora japonica 2007/07/30


エンジュは7月から8月にかけて、黄色がかった白い花を穂状につけます。その花びらが散った後、道路上はまるで春に桜の花が散ったあとのように、小さな花びらで埋め尽くされます。遠くから花の咲いたエンジュの木を見上げると、まるで緑色の木にふわふわっと黄白色の霞がかかったように見えて、とても風情があり、私の大好きな木の一つです。ですが、街路樹としてはあまり強靭な方ではないようです。
エンジュの花は上向きに穂がでますが、近縁のハリエンジュは下向きに穂がでます。エンジュの花は黄色がかった白で、ハリエンジュはほぼ白。エンジュの穂は、遠目に見てハリエンジュより細かく、繊細でまばらに付くので、花さえ咲けば違いが簡単に見分けられます。
エンジュの花の蕾は古来より止血薬として用いられてきたといいます。その正体は、蕾に含まれるルチン。これが毛細血管の収縮作用を持っています。また、ルチンには血管の抵抗力を強めるビタミンPもあるといわれ、戦後の一時期、さかんに脳内出血や高血圧症の治療に用いられたことがあるそうです(前出)。いろいろと有用な花なんですね。
キンシバイ Hyperikum patulum 2007/07/21

梅雨の小雨のなかで雨水がしたたっている様子が綺麗でしたので撮影しました。日本では園芸植物としてよく栽培されていますが、もともとは中国原産で、1760年に日本に渡来した、との記録が残っているそうです(前出P7-167)。
アジサイとともに、ぐずついた天気の中で、まばゆい黄色の閃光を放つキンシバイは一服の清涼剤。緑町踏切近辺のマンションの公道沿いの植え込みで咲いていたものを写真に収めました。a
アジサイ Hydrangea macrophylla 2007/07/21
アジサイ Hydrangea macrophylla は、アジサイ科 Hydrangeaceae 16属約200種(分類は、以前のユングラーの分類ではユキノシタ科に含められていたが、1980年代よりクロンキストの分類によりアジサイ科として独立させられ、今ではDNAの分析でもそうした独立性が支持されているとのこと(週間朝日百科「植物の世界」P5-290より)の一種です。
梅雨のどんよりした雰囲気の中で、一服の清涼剤の役割を果たしてくれるアジサイは、ほんとうに綺麗です。すでに万葉集にはアジサイが歌われていたそうですから、その日本人の間におけるポピュラーさがわかろうというもの。ちなみに「紫陽花」と書くのは、中国の白楽天の漢詩からだそうです。ここに掲載した写真は、ある街角に何気なく放置されていたものが花開いたところを写真に収めたものです。
なお、もとの学名は、あのシーボルトが自分の愛人「お滝さん」(楠本滝)にちなんでつけた、 Hydrangea otaksa だというのだから、日本と西洋の文化交流の歴史とも深い関わりを持っているんですね。
オシロイバナMilabilis jalapa 2007/07/14
オシロイバナMilabilis jalapaはオシロイバナ科Nyctaginaceae34属約350種(分類には諸説あり)のうちの最も代表的なもので、朝顔と並び称される夏の代名詞として広く親しまれています。花は夕方から咲き始め、翌朝にはしぼんでしまうというはかなさ。直径5mmくらいの黒い種子ができ、この皮を剥ぐと白い粉状のかたまりが出てくるため、この名があります。私も子供のころはよく軒下に雑草として生えていたオシロイバナの種の皮を剥いでは遊んだものでした。しかし、これは実はメキシコ以南の原産で、200年も前に日本に帰化したものだということです(週間朝日百科「植物の世界」より)。観賞用として栽培されますが、繁殖力が非常に強く、いたる所で野草化しているのがみられます。
左の写真はめずらしい斑入りのオシロイバナ。農工大通り沿いに、夕方ひっそりと綺麗に咲いていました。オシロイバナの色は、紫がかった赤の他、白、黄がありますが青はありません。
フジWisteria floribunda 2004/04 - 2007/04
フジWisteria floribundaはマメ科Fabaceae455属約17,000種のうち、日本固有種のフジ属の最も代表的なものです。春4〜5月に咲くその花は、見事な倒円錐状となって約1mほどの長さにまで垂れ下がります。
左に掲げた写真は、ジャノメミシン工場跡地の公園に2003年頃に植えられたもの。毎年見事な花を咲かせてくれます。上の写真が2004年春の撮影、下の写真が最近2007年春に撮影したものです。